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☆ 雄猫
※この画像は 僕が飼っていた雄猫とソックリでしたので イメージとしてNETからお借りしたものです。挑む様な目をしていても可愛い手をしています(^^)
赤ん坊の時から飼っていた雄猫 一年経ちようやく図体は一人前となった。ある日、隣りのオバちゃんが ネズミが出た!猫かして!と血相を変え飛び込んで来た。僕は、猫を抱えて隣りの家に走った!
大きなネズミはまだ居た。 猫を放つ! さすが雄猫 スグにネズミと対峙した。 子供の僕は、目を輝かせ見守った。ネズミに飛び掛かり 退治する雄々しい姿を頭に描き☆
でもスグに飛びかからない。相手のネズミも逃げない。ネズミも雄?お互い様子を伺う事数分 僕の猫がソロリと近づく。その時信じられない事が起こった!
何とネズミが先制攻撃!猫の鼻に噛みつき逃げてしまう。ギャ!と泣き僕の腕に転がり込む雄猫。正に 窮鼠猫を噛む を目の前に 諺は本当だった。 ヤッパリ 借りて来た猫はあかんなぁ オバちゃんにも笑われてしまう…
雄猫は、時々コオロギや小さなトカゲを捕まえて来ては、僕に見せに来る。学校から帰ると如何にも 捕まえました!褒めて下さい!と言うように 目立つ場所に置いてある。もう お母ちゃんに叱られるやんか! 実際 二人で叱られる(>_<)
ひな祭りを迎える頃 その雄猫が急に居なくなった…。一週間 一ヶ月過ぎても帰って来ない。相棒を無くした僕は 寂しく 心配でもある。親に聞くと 雄猫が出て行ったら帰らんかもしれんなぁ と 寂しい答え…
三ヶ月も過ぎ もう忘れかけた頃 ミャオー! と雄猫の声! スグに出て行くと そいつが帰ってきた!名前を呼ぶと擦り寄ってくる。肩は逞しく 身体は二回りも大きくなり 顔には傷痕さえ付けている。その身体からは、野生の匂いがした。もうネズミに噛まれる事もないだろう(^_-)
一流の縄師さん達が 虎や豹であるなら 今の僕は、猫みたいなモノだろう。でも飼い猫ではない。雄の野良猫だ。 山猫にはなる!
〈 おわり
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